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判例解説レポート(当社顧問弁護士:ひかり弁護士法人アイリス法律事務所作成)

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記事一覧

R8.9号(大阪高裁R8年2月19日)仮換地について地方税法343条7項に基づく「みなす課税」を行わなかったことが違法とされた事例

大阪高裁令和8年2月19日判決(違法確認請求控訴事件)

テーマ:仮換地について地方税法343条7項に基づく「みなす課税」を行わなかったことが違法とされた事例

1.事案の概要
(1)本件は、住民Xが、Y市長に対し、「仮換地(本件仮換地)について、既に土地区画整理法上の使用収益開始の通知がされ、本件仮換地に対応する従前の土地(本件従前地)の所有者Aが、建物(本件社屋)の建築工事を開始して使用収益をしていることが明白であり、Y市長において、令和3年度・令和4年度の固定資産税を賦課するにあたり、地方税法343条7項、Y市税条例54条6項に基づき、本件従前地の登記簿等に所有者として登記等がされている者を本件仮換地の所有者とみなして賦課決定(みなす課税)をしなければならないにもかかわらず、これを違法に怠っている」として、当該怠る事実が違法であることの確認を求めた住民訴訟です。
(2)第1審の京都地裁令和6年5月16日判決は、結論として、住民Xの請求を認める判決(怠る事実が違法であることを確認する)をしました。この第1審判決の内容は、本レポート2024年7月号で解説しております。

 

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R8.7号(最高裁R8年1月26日)建物の下にある参道部分が地方税法348条2項3号の規定する「境内地」に該当するとは認められなかった事例

最高裁令和8年1月26日第二小法廷判決(固定資産税及び都市計画税賦課決定処分取消請求事件)

テーマ:建物の下にある参道部分が地方税法348条2項3号の規定する「境内地」に該当するとは認められなかった事例

1.事案の概要
(1)本件は、宗教法人の所有する土地(本件各土地)について、大阪市長から令和2年度の固定資産税及び都市計画税の賦課決定を受けたため、宗教法人が、大阪市に対し、その一部取消しを求めた事案です。
本件各土地の一部の土地(以下、その地番から「68番5土地」と言います)の一部が、地方税法348条2項3号所定の境内地に該当し、固定資産税等を非課税とされるべきか否か、が争われました。
(2)この宗教法人は、68番5土地の西側に隣接する土地(西側隣地)も所有していましたが、西側隣地は、宗教法人の本堂の敷地等となっており、地方税法348条2項3号の境内地として固定資産税等は非課税とされていました。

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R8.5号(札幌地裁R5年10月4日)損耗の状況による減点補正において損耗の程度に応ずる減点補正を行わなかった違法があると判断された事例

札幌地裁令和5年10月4日判決(固定資産評価審査決定取消請求事件)

テーマ:損耗の状況による減点補正において損耗の程度に応ずる減点補正を行わなかった違法があると判断された事例

1.事案の概要
(1)Xは、Y市の2018年度の公売で本件家屋とその敷地を8900万円で落札し、その所有権を取得しました。Y市の市長は、2021年度の課税台帳に本件家屋の登録価格を3億1556万7800円と決定しましたが、Xはこの登録価格を不服として審査請求しました。
しかし、Y市固定資産評価審査委員会が審査請求を棄却する旨の決定をしたため、Xはこの決定の取消しを求めて訴訟提起したのが本事件です。
(2)Xは、①本件家屋は約17年間使用されることなく放置されていたなどの損耗による評価減点事情がある、②本件家屋の地域的状況が劣るなどの需給事情による評価減点事情があるにもかかわらず、固定資産評価基準に従ってこれらの事情が考慮されずに登録価格が決定されており違法である、と主張しました。

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R8.3号(最高裁R7年2月17日)複合構造家屋に適用すべき経年減点補正率について、低層階を構成する構造を主たる構造と捉え、鉄骨鉄筋コンクリート造及び鉄筋コンクリート造の構造別区分の経年減点補正率を適用したことが評価基準に反しないとされた事例

最高裁令和7年2月17日判決(固定資産価格査定取消請求事件3件、①令和5年(行ヒ)第142号、②令和5年(行ヒ)第177号、③令和5年(行ヒ)第207号)

テーマ:複合構造家屋に適用すべき経年減点補正率について、低層階を構成する構造を主たる構造と捉え、鉄骨鉄筋コンクリート造及び鉄筋コンクリート造の構造別区分の経年減点補正率を適用したことが評価基準に反しないとされた事例

1.事案の概要
(1)本判決は、3件とも、ホテルやオフィスビルなど、複数の構造により建築されている家屋(複数構造家屋)に適用する経年減点補正率について判断した判決ですが、同一の納税者(X信託銀行)が複数の自治体(①②は大阪市、③は広島市)に対し訴訟を起こしたもので、最高裁の判決内容も共通しています。
そこで、以下では、主に②の事件(令和5年(行ヒ)第177号)を前提にして、事案をご紹介します。

(2)②の事件において、対象となる家屋(以下「本件家屋」)は、平成2年2月19日に新築された地下2階、地上18階建ての非木造家屋であり、

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R8.1号(名古屋地裁R7年3月19日)課税地目を「雑種地」と認定し、これを前提として登録価格を決定したことが違法と判断された事例

名古屋地裁令和7年3月19日判決(固定資産税課税の地目変更決定等の取消請求事件)

テーマ:課税地目を「雑種地」と認定し、これを前提として登録価格を決定したことが違法と判断された事例

1.事案の概要
本件土地を所有する原告Xは、Y市長が令和5年度の固定資産評価において、本件土地の課税地目を「雑種地」と認定(本件地目認定)し、これを前提として登録価格(本件登録価格)を決定したことから、Y市長に対し、本件地目認定を不服として審査請求(本件審査請求1)をしたが、これを却下する裁決(本件裁決1)がされ、再度同様の審査請求(本件審査請求2)をしたが、これを却下する裁決(本件裁決2)がされたことから、原告Xは、Y市固定資産評価審査委員会に対し、本件登録価格について審査の申出(本件審査申出)をしたところ、同申出から30日以内に審査の決定がされず、地方税法の規定に基づき、同申出を却下する旨の決定(本件審査決定)があったものとみなされた。
そこで、原告Xが、Y市に対し、本件各裁決及び本件審査決定が違法であるとして、その取消しを求めるとともに、本件登録価格の決定及びこれに基づく本件土地に係る令和5年度固定資産税の賦課決定(本件賦課決定)が違法であるとして、国家賠償法1条1項に基づき、50万円の損害賠償を求めたのが本件である。

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