固定資産税裁判例レポート H26.6号
東京高裁平成24年9月20日(固定資産税等賦課取消請求控訴事件)
テーマ:新築家屋の納税義務者(「所有者」)の基準(2)
(高等裁判所で覆った事案)
1 事案の概要
原告(納税者)は、平成21年12月7日に、本件家屋を新築した。
原告は、平成22年10月8日付けで、登記原因を「平成22年12月7日付新築」
として表示登記をした。
本件家屋について、平成22年1月1日時点では、登記簿にも家屋補充課税台帳にも
原告名義の登記・登録はなかった。
これに対して、被告(坂戸市)は、本件家屋につき、平成22年度の固定資産税を賦課
した。原告はこの賦課処分を不服とし、異議申立てをしたが、棄却されたため、取消訴
訟を提起し、さいたま地裁は当該賦課決定を適法と判断した。これに対して、原告が控
訴した事案(前回のレポートの高裁判決)。