仙台高裁 令和4年5月26日判決(審査決定取消請求控訴事件)
テーマ:取消訴訟が確定した場合の、再度の審査決定についての取消訴訟における取消の範囲。
1 事案の概要
(1)建物の納税義務者が、課税台帳に登録された価格を不服として、固定資産評価審査委員会で棄却されため、地方裁判所に取消訴訟を提起し、同訴訟において、同決定を取り消す旨の判決がされ、確定した。
(2)その後同委員会が再度審査の決定をした。しかし、納税義務者が価格を不服として、同決定の一部取消しを求めた。
(3)原審(福島地裁)は、①本件決定は、前訴控訴審判決の趣旨に従い、改めて審査の決定を行っていないことは明らかであるうえ、②本件決定における本件家屋の価格が